こんにちは、おるかです!
2016年に出版されて累計18万部突破のベストセラー。今もなお話題になっているリンダ グラットンの「LIFE SHIFT(ライフシフト)」。もう読みましたか?
わたしは今さらながら、読みました。
各所で絶賛されている本書ですが、
おるかの!ではちょっと違う側面から読み解いていきます。
人生100年時代・ライフシフトとは何か?
ここで、まだ読んでいない方のためにライフシフトについて少し説明します。
「LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略」

要約するとライフシフトとは、100才まで寿命が伸びる時代にどう生き抜くかを戦略的に問いた本です。
「これまでの寿命75才を前提とした生き方ではやっていけないよー」と著者のリンダ・グラットンは警笛を鳴らします。
例えば、20才前後まで教育を受け、60才まで働き、残り15年は悠々自適に孫と遊んで暮らす。みたいな人生は、社会やテクノロジーの変化もあり厳しい。そういう3つのステージだけを生きる時代は終わったのです。
社会の変化とは、年金減少、終身雇用の崩壊、AIの対等による職業の新陳代謝。寿命が100才まで伸びたら、仮に60才で引退してしまったとすると、人生はまだ40年あるし、従来の生き方じゃこれからはムリだよね?ということです。
日本ならギリギリ団塊世代まで。いわゆる年金で逃げ切れる65才以上なら可能ですが、それ以下の50代、40代、30代、20代、10代と年代が下がるにつれて、新しい生き方に変化し適応する必要があります。
ではどうすればいいのか?
その新しい生き方がライフシフトでは提示されています。
具体的には、エクスプローラー、インディペンデント・プロデューサー、ポートフォリオ・ワーカーという新しい3つのステージを繰り返し、無形資産を充実させれば、これからの時代を生き抜けるよ!というものです。
新たな3つのステージを分かりやすく言うと
・エクスプローラーは探検、自分探しの旅。新しい人と出会ったりして違う価値観に触れ自分を再発見する期間。
・インディペンデント・プロデューサーは独立・自律。組織にとらわれず自分のやりたい事を立ち上げる期間。
・ポートフォリオ・ワーカーは複業。いわゆる副業だけでなく、ボランティアや地域コミュニティへの参加も含め複数のコミュニティで活動する期間。
これらを通じて、無形資産を築こうというものです。
無形資産とは、スキル、知識、仲間、評判、健康、生活、友人関係、アイデンティティ、人的ネットワーク、オープンな姿勢などのこと。
しかも、それぞれを1回ずつではなく人生の節目で繰り返さなければならないとのこと。
例えば、20代で仕事に没頭したのち、またエクスプローラーに立ち戻り、海外に行ったり、大学に入り直したり、自分の価値を再創造するといったように。
それは希望か、絶望か・・・

なんとまあ、従来の人生を2回、いや3回と生き直すイメージです。しかもそれをマルチに同時進行的に!
そこでわたくしは思いましたよ。
まじかよ!それってキツくないかい?
ライフシフトについて、書評やブログを見ると割と絶賛ばかりで、ポジティブな感想が多いのですが、、、まじなのかと。
いやいや、むしろ絶望しかなくね??
人生の節目節目で、探索しインディペンデントしてポートフォリオワークして、複数のステージを生きよう!ハッピーになれるよ、うぇーい!
うん、すごく理想的だし楽しそう。
この本を読みながら、危機感も感じると同時に凄く刺激も受けたしワクワクもしました。けど同時にどうしようもない絶望感にも襲われました!
何このモヤモヤ感!!
そう思った人はいませんか?
たしかに人生100年時代を生きるためにはライフシフト的な生き方を実現できれば幸せになれるでしょう。
でも実現できなかったら?
きつい人生を一度ばかりか、もう一回生きるの?60才以降あと40年も生きなきゃいけないのか?仮に必要な無形資産を築けず、有形資産すら乏しかったらどうなるの?死んだように何十年も生きるのかと。。。
まあそうならないように、この本を読んで戦略的に計画的に変化に対応しようね、その準備をしましょうということなのですが。
素直に腹落ちした人はどのくらいいるのでしょうか。ただでさえ将来に行き詰まりを感じ、生きづらい人が増えていると言われているこの日本。
読んだけどまだ何かモヤモヤするよ。そう感じた人もきっと多いのではないでしょうか。
(誤解のないように付け加えておくと、本当に良い本です)
わたしも正直な話、まだ一度読んだだけでは、全てポジティブにこの本の内容を受けとめることが、まだできてないんですよね。
とはいえ、このまま悲観的に考えていても何も解決しないので、このモヤモヤを解消するために、人生100年時代を生きる方法を自分なりにも考察してみました。(読書とは、著者からの情報を受け取るだけでなく、そこから考えを深め著者と対話することにありって言いますし)
仕事やお金より、最も恐るべきもの

さて、人生が長くなることによる問題は色々とあります。ライフシフトにも書いてありますが、健康、お金、スキルの陳腐化、人的ネットワークなどなど。
それらを再構築、再創造できなかった場合にとりわけ一番厄介なのは「暇な時間」。
一生現役でいられたら何も問題ありません。仕事は楽しいですから。でも万が一ライフシフトにあるように70才を過ぎても仕事を続けることができなかったら…
あえて極端に考えてみますが、その時にお金も健康もスキルも友だちもいなかったら、貴方はどう暇つぶししますか?
まだまだ先のことだし想像もつかないかもしれません。もしくはスマホもあるし、面白い動画だって無料で見れるし余裕じゃん!と思った人もいるかもしれません。
でもよく考えてみてください。
30年以上ですよ!そりゃもう長く孤独な暇つぶしの毎日が10,950日も続くと考えたら…
つまり何が言いたいかというと、
人生100年時代の一番深刻な課題は「いかに楽しく暇つぶしするか」である
ということです。
では楽しく暇をつぶすためには、どうすればよいか?
そこで皆さんにぜひ一度読んでみて欲しい本があります。
國分 功一郎さんが書いた暇と退屈に関する本です。
もちろん、スキルを磨き続け、大人になってからも学び直したり、地域コミュニティに参加して無形資産を築く必要はあります。当然、多少のお金もいるでしょう。
でも、それらが無くても「暇つぶしのスキル」が高ければ結構幸せになれます。
ライフシフト的世界を生き抜くための別のやり方

では暇つぶしのスキルを高めるには何をすればいいのでしょうか?
それはずばり!仕事以外に没頭できる趣味を見つけハマること!です。
めっちゃ単純な答えですが、考え抜いた末に到達した結論がこれです。
そのためには、特に生活コストの低い若い時から、お金に糸目をつけず、できるだけ趣味につぎ込む。浪費すること。
これは冗談ではありません。
たしかに一昔前であれば、若い内は仕事や苦労を買ってでもする、贅沢せず節約をして将来に備えるのが正解の時期もあったと思います。
しかし趣味の浪費はこれからの時代、決してムダにはなりません。
よく自分への投資はケチるな!と言いますが、何も勉強や資格取得だけが投資というわけではないのです。
趣味に投資して遊びのスキルを高めることだって立派な投資。ライフシフト的な無形資産を増やすことになります。
逆に資格やビジネスのスキルは、AIの台頭など時代の流れで陳腐化する恐れがありますが、自分が楽しめる遊びは陳腐化しません。
スキルを学び直したり、新たに身につけるには能力やIQに左右されますが、何の趣味にハマるかには持って生まれたスペックは関係ありません。
だから、むしろ浪費=投資対効果が高いと思うのです。
(浪費を否定的概念ではなく、ポシディブな意味で使っている根拠を知りたい方は「暇と退屈の倫理学」にありますのでご一読ください)
さらに素晴らしいことに、趣味のコミュニティを広げれば会社や学校以外の人的ネットワークも得ることができます。
そして最終的には、趣味とそのコミュニティを3つくらい持てると理想的です。
ライフシフトが必要な時代を生きるためのキャリア戦略「マルチキャリア【副業と複業の違い】ハリウッドスターに最新の生き方を学ぼう!」もぜひご覧ください。
まとめ:誰でもできるライフシフト

いかがでしょうか。趣味に没頭するだけなら誰にでもできると思いませんか。
ライフシフト、恐るるに足らず。
ライフシフトにあるやり方って若干レベル高いな〜、意識高すぎて荷が重いなと感じた方は、少しだけ肩の力を抜いて、ぜひ趣味を追求してみてはいかがでしょうか!
遊びが仕事になる時代がくるとも言われています。
子どもの憧れの職業にもなったYouTuber(ユーチューバー)は、そういう意味で時代を先取りしています。憧れの職業に選ばれるのも、実は今の子どもたちがこのような時代の変化を敏感に感じ取っているからではないでしょうか。
いつだって新しい時代は若者が作っていくものです。
それを支え促進するのが大人の役割。つい年下や後輩には説教したくなるものですが、百歩譲って口は出してもいいけど、邪魔はしないことが肝心です。
それより老若男女、他人の目なんて気にせず、自分がしたいこと、楽しいことを追求することが大事で、それこそがこれからのライフシフトな生き方に通じると思います。

よし、これからも趣味を楽しもう!
その先に100年時代を生き抜くヒントがあるのだから!
…と、すっかりモヤモヤも解消されましたね(?) あの絶望はどこへやら
これはもう希望しかありませんね。
あすかちゃん、君の名は希望です。
(本記事は、いい年こいてアイドルにハマってる自分への言い訳では決してありまs…)
それではみなさん、良き暇つぶしを!
以上、おるかでした!!