睡眠の深刻な悩みの一つに不眠症があります。
しかし必ずしも眠れないことだけが、不眠症というわけではありません。
また不眠以外にも、様々な睡眠に関する問題があるのをご存知でしょうか。
本記事では、睡眠に関する問題・障害(睡眠障害)の種類、対策法について紹介いたします。
睡眠障害とは?
- いつも眠いのに寝れない
- ちゃんと寝たはずなのに眠い
- 寝てもすぐ目が覚めてしまう
- 休日は昼過ぎまで寝てしまう
これらの状態に心当たりがある人は、睡眠障害かもしれません。
これらの睡眠障害は、直接的・間接的な不眠の要因となり、生活に支障をきたすだけではなく中長期的に健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
私自身も経験があるのですが、原因が分からないとますます不安になってしまいます。
毎晩、眠れるかどうか心配になり、余計に眠れなくなってしまいます。
逆に原因が分かるだけでも少し不安は和らぎ、冷静に 対策を考えることができます。
睡眠障害の種類を知り、ご自身・ご家族の状態を正しく把握することからはじめましょう。
睡眠障害の種類
睡眠障害の種類は、欧米・日本の睡眠学会によって睡眠障害に関する国際分類(ICSD)が定められています。
その中から、代表的な睡眠障害の種類を紹介します。
①不眠症(眠れない)
②睡眠時無呼吸症候群(大きなイビキや窒息感)
③過眠症(居眠り、ナルコレプシー)
④概日リズム睡眠障害(昼夜逆転)
⑤睡眠時随伴症(金縛り、歯ぎしり)
⑥睡眠関連運動障害(脚のむずむず感、ほてり、不快感)
⑦その他の睡眠障害
以下、それぞれの項目についてなるべく簡単に噛みくだいて説明していきます。
①不眠症(眠れない)
眠れない、あるいは途中で目が覚めてしまい眠り続けることができないといった睡眠障害です。
精神的な要因によるものと身体的・環境的要因によるものがあります。
また症状によって4つのタイプに分けられ、単発の場合もあれば複数タイプ併発していることもあります。
・入眠障害
寝ようと思ってから入眠するまでに1時間以上かかる。また時間に関係なく、いつもより入眠するまでに時間がかかる、本人的に苦痛を感じる。
・中途覚醒
夜中に何度も目が覚めてしまう状態。健康な方でも加齢によって中途覚醒の割合は増えることが多い。
・早朝覚醒
起きようと思っている時間の数時間前に起きてしまう。その後、再度眠ることができなくなる状態。
・熟眠覚醒
時間的には十分眠れているが、眠りが浅く熟睡した感覚が得られていない状態。入眠障害や中途覚醒を伴っている場合が多い。
②睡眠時無呼吸症候群(大きなイビキや窒息感)
大きなイビキや窒息感などの睡眠中の呼吸異常のことで、Sleep Apnea Syndromeの頭文字をとって、「SAS(サス)」とも言われます。
「無呼吸(10秒以上呼吸が停止する)」および「低呼吸(呼吸が浅く酸素をしっかり取り込めていない)」の状態が1時間あたり5回以上あるとSASとなります。
イビキが様々な生活習慣病の危険因子であるとも言われており注意が必要です。
③過眠症(居眠り、ナルコレプシー、寝すぎ)
夜ちゃんと寝ているにも関わらず、昼間強い眠気が生じる状態です。
日本では潜在的な人も含めると、なんと600人に1人はナルコレプシーだと言われており世界でも最も多い割合とのことです。
自動車の運転中の事故などにもつながる恐れもあり、たかが居眠りと甘くみてはいけません。
また夜間の睡眠が10〜12時間以上 長時間眠ってしまうケースも特発性過眠症、それが数週間続く場合は反復性過眠症と呼ばれています。
職場などに過眠症の方がいる場合、周囲が理解してあげることも大事なことだと言えます。
④概日リズム睡眠障害(昼夜逆転)
概日リズム睡眠障害とは、いわゆる昼夜逆転。体内時計のリズムがくるってしまい、眠りたい時間に寝ることができず、生活に支障をきたしてしまう状態です。
私も以前、不眠から昼夜逆転してしまい、遅刻や欠席・欠勤を経験したことが何度もあります。
0.2%〜0.4%の割合で概日リズム睡眠障害の人がいると言われています。
⑤睡眠時随伴症(金縛り、歯ぎしり)
就寝中の金縛りや歯ぎしり、寝言やひきつけなどで目が覚めてしまう状態。
夢遊病などもこれに含まれます。幼児やお年寄に多いそうです。
⑥睡眠関連運動障害(脚のむずむず感、ほてり、不快感)
太ももやふくらはぎがムズムズして、その不快感によって眠れない状態。
立っている時は問題ないのに、横になったり座ったりしている時に起こる症状(※レストレスレッグス症候群)です。
体全体がほてったり、むずがゆくなって眠れなくなることもあります。
また睡眠関連運動障害とは関連しませんが、肩こりや腰痛なども入眠を困難にする原因になります。
睡眠障害の原因と改善方法
眠れない状態は、自律神経と大きな関連があります。
「交感神経」=脳が活発に働き、興奮している状態の時に優位になる
「副交感神経」=脳の活動が穏やかに、リラックスしている時に優位になる
眠れない時は交感神経が優位になっており、うまく眠れない状態になります。
よって副交感神経が優位になるように、「心身をリラックスさせること=眠りやすい状態」を作ることになります。
例えば、眠りを義務に感じないこと、日中陽の光を浴びること、呼吸や運動で身体をリラックスさせる、就寝前の食事・スマホを控える、覚醒効果のあるカフェインなどの摂取を控えテアニンなどをとるetc
しかしながら、頭で理解していても実践するのは中々難しい問題です。
もし睡眠障害に心当たりのある方は、一人で悩まずに専門医に相談するのがよいでしょう。
【日本睡眠学会 睡眠医療認定医リスト】
こちらのURLからご覧いただけます→ http://jssr.jp/data/list.html
【眠いのに寝れない時の対策法】
私自身が不眠で悩み、どう折り合いをつけてきたか体験談も書いています。
■「昼夜逆転でも会社員をやっていく方法 〜夜型人間で朝がつらい人へ〜」
よろしければ、あわせてご覧ください。
以上、おるか(@dreamplanner197)でした。