仮想通貨の暴落や取引所の破綻のニュースを聞いて、危険なイメージを持っている人も多いと思います。
でも、危険=リスクがあると認識することは、とても良いことだと思います。
なぜなら、仮想通貨に投資する上でリスクを知ることはとても重要だからです。
そこで、本記事では仮想通貨に関わるリスクについて、まとめて解説いたします。
目次
仮想通貨の抱える潜在的リスク(基礎編)
新しいものにはリスクがつきものです。それは技術であれ、投資商品であれ同じです。
たとえば、
ニューヨーク証券取引所が設立され株の売買が始まった時はどうだったでしょうか?
これは儲かると、人々が株の売買に熱狂しました。そして1929年にバブルが弾け世界大恐慌へと発展しました。
日本でFXトレードが始まった時はどうだったでしょうか?
一般の人でも簡単に為替取引ができると、一気に普及しました。しかし普通の会社員や主婦がお小遣い稼ぎで始めたつもりが破産するまで追い込まれてしまったり、悪質な業者が横行したり破綻しました。
そして、株もFXも規制が強化され、消費者保護の仕組みが整備され安心して取引できる環境が整備されていきました。
そういう意味で仮想通貨投資は未だ、株やFXが始まった当初と同じ黎明期にあると認識することが必要です。
仮想通貨の今後の暴落リスク要因
仮想通貨の暴落リスクの要因は
1)まだまだ未整備な取引環境
2)国による法規制
3)機関投資家の本格参戦
という点にまとめられると思います。
1)まだまだ未整備な取引環境
かつてはマウントゴックス事件、最近ではコインチェックでの不正流出などの取引所のリスク。
いずれも大きな暴落の要因となりました。
仮想通貨の取引環境は、銀行や証券と比べると洗練されているとは言えません。
ただしこれは、リターンと表裏一体で、仮想通貨がすごく儲かる原因でもあります。
(荒れた台地は安い代わりに、ちゃんと耕せば大きな収益を生む可能性があります)
ハイリターンはハイリスクという当たり前の法則を胸に刻もう
オイシイ話というのは甘美で魅力的ですが、そんなものは存在しません。
一見儲かりそうな話は(実際にそうだったとしても)その裏に必ず大きいリスクがあります。
仮想通貨で億り人などと呼ばれる大儲けした人は、それが自覚的であれ無自覚であれ、ハイリスクと背中合わせだったことは事実です。(現実に大損してる人もたくさんいます)
FXも最初期はレバレッジの規制もなく、大儲けできる反面、破産者も生み出しました。
株式投資は今ではそれほど高リスクとは言えませんが、その代わりに超ハイリターンを得ることは難しい投資です。(新規公開株はハイリターンを得られる可能性がある代わりにハイリスクです)
仮想通貨も同様に、現状はハイリスク・ハイリターンであるという当たり前の認識を持つ必要があります。
2)国による法規制
実は、日本は仮想通貨取引を国として容認していて、規制が弱い国です。
それゆえ取引高も世界一で、仮想通貨先進国といえます。
(余談ですが、世界初の先物市場は江戸時代の日本が起源と言われてますから日本人は投資大好き特性があるのかもしれないですね)
一方、海外はどうか見ていきましょう。
アメリカ
仮想通貨自体の取引は認められています。ただしICOに対してはやや規制的。
中国
仮想通貨取引には厳しい規制があります。ICOによる資金調達も中国国内では全面的に禁止されています。
韓国
日本同様に仮想通貨取引の盛んな国ですが、2018年1月に政府高官が仮想通貨取引所の閉鎖検討を発表し、暴落の要因となりました。
しかし、その後に「取引所の閉鎖はせず不法取引などに対処するための法整備をする」とトーンダウンしています。
欧州など
国によって、容認派と規制派にわかれています。
エストニアやロシアなどでは、政府が仮想通貨の発行を検討するなど積極的な国もあります。(ベネズエラ、イスラエル、ドバイなども検討しているようですね)
そのような動きに、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁は、EUの通貨はユーロだけ、独自通貨の導入は不可能との声明を発表しています。
またドイツ大統領も、仮想通貨の規制について議論が必要との見解を示し、全体としては規制の方向を向いているように思います。
このように、各国での動きは様々です。
ただし、今後世界的には「禁止はしないものの緩やかに規制される」と思います。
その時、仮想通貨の価格はどうなるでしょうか?
それは規制のバランス次第だと思います。
規制が強化されればローリスク・ローリターンになるでしょうし、規制が緩ければハイリスク・ハイリターンとなるでしょう。
規制強化のニュースは、一時的な暴落を招くでしょうが、全体として考えれば投資家の保護や不正防止が促進され、健全な投資環境が生まれるのではないかと思います。
3)機関投資家の本格参戦
仮想通貨の法律が整備されれば、当然機関投資家も堂々と参戦してくるようになるでしょう。
すでに2017年12月には、シカゴ・オプション取引所でビットコインの先物取引が始まっています。
機関投資家が仮想通貨市場に本格的に入ってくるとどうなるのでしょうか?
個人投資家と機関投資家の違いは、大量の資金を持っていることです。
また機関投資家は、1年の決算毎に利益を出すことが求められるため、売り買い両面で投資を行います。
これまでは、仮想通貨の可能性を信じて買っている個人が多かったので、基本的には買い先行=値上がる一方でした。
しかし、機関投資家は特定の期間で利益を上げなければなりません。そうなると、買いだけでなく、売って暴落させることで儲けようとします。これは株や為替と同じですね。
そう考えると「機関投資家の参戦は暴落要因」になります。
これまでのように買えば必ず値上がりするとは限らない、と覚えておく必要があるでしょう。
(とはいえ、株などの他の投資商品と比べれば、まだまだ高いリターンを期待できると言えるのではないでしょうか)
仮想通貨の危険性
仮想通貨自体の危険性としては、ずばり「盗難リスク」です。
信頼できる取引所を選ぶなどの自己防衛が必要となります。
また盗難対策としては、取引所に預けっぱなしにするのではなく、ハードウェアウォレットに保管するなどの対応が必要です。
●ハードウェアウォレット「Ledger Nano S」を正規販売代理店から購入する
※コインチェックの問題の後に注目が集まり、現在品薄のようです。お急ぎの場合は、Amazonの在庫をご確認ください
しかしながら、それでも盗まれる危険性をゼロにすることはできません。
これは現金でも同じですが。とはいえ銀行預金ならば1,000万円までなら法律で補償されます。
今後、仮想通貨取引所の資産保全義務や補償が法律化され、わたしたちの仮想通貨が守られる可能性もありますが、現時点では基本的に自己責任であることを忘れてはいけません。
まとめ:自分なりの投資スタンスを確立しよう
おさらいすると、仮想通貨のリスク要因は
1)まだまだ未整備な取引環境
2)国による法規制
3)機関投資家の本格参戦
にあります。
1)まだまだ未整備な取引環境 と 2)国による法規制については、これまでも抱えていたリスクです。
しかし 3)の機関投資家の本格参戦については、これまでとは明らかに変わってくる要因だと思います。
そういう意味では、今までのように数ヶ月で数十倍の利益を上げることは難しくなってくるのではないかと思います。
ちょっと夢がなくなってしまいましたね。。。
それでも仮想通貨市場への資金流入は止まらないと思いますので、他の投資商品よりは有利(その代わりリスク有り)で、高い利回りが期待できると思います。
そしてこのような流れを踏まえて、仮想通貨への投資スタンスを確立することが求められることになるでしょう。
個人的には「損しない投資法」として、中長期投資をおすすめします。
その方法は「仮想通貨で「損しない投資法」 4つの条件 ~儲からない理由教えます~」で解説しています。
以上、おるかでした!
仮想通貨の基礎を勉強しよう
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仮想通貨の仕組みや技術、用語を勉強しましょう。なるべく難しい表現を使わずに分かりやすく解説しています!
第1回
>>>「仮想通貨の仕組みを勉強しよう「ブロックチェーン技術って何?」」
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